推理して食べる…美味しいミステリーを召し上がれ!

推理して食べる…美味しいミステリーを召し上がれ!

小説や漫画の料理描写に深夜の飯テロ…なんて経験をした方も多いでしょう。今回は推理小説に的を絞り、推理しながらも料理が気になる小説を5つご紹介します。読むだけならお金もかからず、体重の増加を気にすることもありません! さぁ、極上のミステリーを思う存分召し上がれ~。


【おすすめ推理小説その1】メイン・ディッシュ/北森鴻 作(集英社文庫)

Getty logo

おいしくてせつない、垂涎のミステリーといえば「メイン・ディッシュ」。小劇団、紅神楽の主宰者で女優の家に転がり込んだ男性・通称ミケさんは、プロ顔負けの料理の腕を持っている。美味しい料理を作りながら劇団で起こる事件を推理するミケさんだが、実は自身も誰にも言えない謎を抱えていた…。

随所に料理のレシピや評論が登場し、思わず「食べたい~!」と悶絶しちゃいそう。なかでも、食べると誰もがうれしい悲鳴をあげるという「謎のフリッター」が気になって仕方がない。揚げたてに山椒を軽くまぶして食べると、クニクニした舌あたりが口内でタップを踏むのだとか。遊びに来た劇団員に100個以上も作るが、ほとんどなくなるというほどの人気ぶり。その食べ物の正体は後にわかるのですが、一度作って食べてみたくなること間違いなし!

そのほかにも、ミケさんオリジナルのブイヤベースやビールをおいしくしてくれる中華野菜炒めなど、真似して作りたくなる料理がたくさん。

物語は一見関係ないと思われるような出来事が絡み合って、意外な結論に導く連作ミステリー。 読んでいくうちにお腹が空くものの、ストーリーに引き込まれてページから目が離せなくなりそうです。

メイン・ディッシュ (集英社文庫)

¥ 680

【おすすめ推理小説その2】ミミズクとオリーブ/芦原すなお 作(創元推理文庫)

Getty logo

和食が好きという人におススメなのが、香川の郷土料理の数々が登場する「ミミズクとオリーブ」。美しくおしとやかで料理上手という世の男性が憧れるような奥さんが、実は数々の事件を解決する名探偵! 自慢の手料理を給仕しながら、夫の友人が持ち込んだ様々な事件を家から一歩も出ずに次々と解決していきます。

常に夫を立てることを忘れず、ときに可愛くて料理上手な奥さんが作る和食は、日本人なら誰もが食べて癒されるであろうシンプルで懐かしいものばかり。

焼いたカマスのすり身と味噌をこね合わせた「さつま」、黒砂糖と醤油で煮つけた豆腐と揚げの煮物。カラ付きの小海老と拍子木に切った大根の煮しめ…などなど、思わず日本酒を片手に読みたくなります。

お庭で焼き芋を焼いて食べたり、庭のオリーブの木に飛んでくるミミズクを餌付けしたり、何とも言えない愛らしさ溢れる夫婦の会話など、料理だけでなく情景描写にも癒される、ほのぼのしたミステリー。休日、お酒片手にゆるりとご賞味あれ。

ミミズクとオリーブ (創元推理文庫)

¥ 626

【おすすめ推理小説その3】グルメ探偵、特別料理を盗む ピーター・キング 作(ハヤカワ・ミステリ文庫)

Getty logo

作者であるピーター・キングは、コルドン・ブルー級の料理の腕前を持ち、グルメガイドなどを書いているそう。その腕をふるって仕立てた本書は、ワインと共にいただきたくなる美食のフルコースが満載。

面白いのは、「料理専門のグルメ探偵」という一風変わった探偵ものであるということ。ライバル店で大人気の特別料理のレシピを探り出すという依頼を受け、さっそく調査に乗り出したもののとんでもない事件に巻き込まれていく…というストーリー。

しかしさすがはグルメ探偵、料理の話だけでなく、素材の産地、どんなお酒が合うかという話題も盛りだくさん。さらに、料理に合うBGMにまでこだわるというから驚きます。ただ、詳しいのは食べ物のことだけで、探偵とは思えないほどぬけているというギャップが笑えます。巻き込まれた殺人事件を推理するところでは、思わず突っ込みたくなるような間抜けぶりを披露しています。

クスッと笑いつつ食欲も刺激される一冊です。

グルメ探偵、特別料理を盗む (ハヤカワ・ミステリ文庫)

【おすすめ推理小説その4】タルト・タタンの夢/近藤史恵 作(創元クライム・クラブ)

Getty logo

読後、間違いなくフランス料理を食べにレストランへ行きたくなるであろう本書は、下町の片隅にある小さなフランス料理店「パ・マル」で展開する物語。変わり者シェフが、お客さんたちの巻き込まれた事件や謎をあざやかに解いていく7編のショートストーリーです。

様々な人間模様が描かれ、人の本質を見抜くシェフの推理は流石。毎回ストーリーの終盤にお客さんを癒す飲み物としてヴァン・ショー(ホットワイン)が出てくるのですが、これを飲みたくて飲みたくて…。実際に作ったなんて人はけっこういるのではないでしょうか!

温めた赤ワインのお湯割りにオレンジの輪切りとシナモンを加えて作るヴァン・ショーは、フランスでは風邪の引き始めに飲むのだとか。甘くすればお酒が苦手な人も美味しく飲めそうです。

こんなお店が近所にあったら…と想像しながら読み進めていくうちに、頭の中は「フレンチ!」でいっぱいに。フレンチに詳しくない人でも、調理法や味がしっかり描かれているので大丈夫。本をバックに忍ばせてレストランに出かけてみれば、また違った楽しみが味わえるかも!?

タルト・タタンの夢 (創元クライム・クラブ)

【おすすめ推理小説その5】鴨川食堂/柏井壽 作 (小学館文庫)

Getty logo

数々のTV番組や雑誌の京都特集の監修をつとめる作家の柏井壽さんは、京都生まれの京都育ち。その京都を舞台に、誰もが必ず持っている「食の思い出」を再現するという探偵事務所も兼ねた食堂の物語。

京都・東本願寺近くで営む「鴨川食堂・鴨川探偵事務所」は、思い出の料理を再現するためにお客さんを取り調べるがごとく、思い出の料理にまつわる聞き込みを行います。その調書を元に思い出の味を推理して見事に再現するところは見事なもの。

夫の揚げていたとんかつを再現したいという女性、母が作ってくれた肉じゃがをもう一度食べたいという青年など、さまざまな客が訪れては「思い出の料理」をいただく…ちょっと夢のようなお話。自分だったらどんな思い出の料理を再現してもらおうか、と考えてみるのも面白いですね。

「鯖寿司」「ビーフシチュー」「鍋焼きうどん」「とんかつ」「肉じゃが」「ナポリタン」の思い出と味を求めて6人の客が訪れるので、1冊で6食味わえるのも嬉しいところです。一話づつ味わうように読みたくなる本書は、料理も思い出も温かみに溢れ、思わずホロリとしちゃうかもしれません。

鴨川食堂 (小学館文庫)

¥ 616



本サイトに記載する情報には充分に注意を払っておりますが、この記事の情報及びこの情報を用いて行う利用者の判断について、完全性、正確性、有益性、特定目的への適合性、その他一切について責任を負うものではありません。この記事の情報を用いて行う行動や、判断・決定は、ご自身の責任において行っていただきますようお願い致します。

この記事のライター

ami

2児の母。食育インストラクターの資格取得。専業主婦から久しぶりのお仕事再開。40代も輝けるように何事も全力投球中。

関連するキーワード


美味しい

関連する投稿


【エモまと】美味しいものが食べたい! けど面倒くさいんだよね…なんて問題解決します♪

【エモまと】美味しいものが食べたい! けど面倒くさいんだよね…なんて問題解決します♪

【エモまと】とは“エモーショナルなまとめ記事”の略称。つまり、気分で読みたい記事をご紹介する、ということなんです。Bramanoliで掲載されている記事の中からあなたの気分にぴったりのものをテーマごとに5つ厳選。泣きたいとき笑いたいときなんだかしょんぼりしちゃってるとき。Bramanoliの記事を読んで、満たされてくださいね。


この結婚式はひと味違う! と思わせる料理の選び方【アラフォー女性の結婚式のお悩みに答えます#8】

この結婚式はひと味違う! と思わせる料理の選び方【アラフォー女性の結婚式のお悩みに答えます#8】

アラフォーの結婚式のゲストは当然年齢も高い。ということは経験値も高い。グルメな人も多いでしょうし、たくさんん結婚式に出席している人も多いでしょう。そんな方々への料理やドリンクはどう選べばいいかお困りの方も多いでしょう。どう選べばいいのか、ウエディングプランナー葉山泰子さんへお聞きしました!


切れ味が悪い… 調理師が教える♪ 包丁のメンテナンス方法

切れ味が悪い… 調理師が教える♪ 包丁のメンテナンス方法

皆さん、いつも使っている包丁、どんなふうにお手入れしていますか? 普段、どんな状態で保管していますか? 前回、包丁を研いだのはいつのことですか? 多くの方が、正解がわからずなんとなくやり過ごしていることと思います。しかし、包丁は料理をするときの大切なパートナー。大切にケアして、もっともっと料理上手になっちゃいましょう♪


お寝坊な朝、みんなどんな優雅なブランチ楽しんでるの?

お寝坊な朝、みんなどんな優雅なブランチ楽しんでるの?

ゆっくり朝寝坊して朝ごはんとランチを一緒に楽しむ時間って幸せですよね…みんなどんなブランチを楽しんでいるのでしょうか? 優雅なブランチ事情をご紹介♪


#デリスタグラマーが魅せる! 「ワンプレート」の世界

#デリスタグラマーが魅せる! 「ワンプレート」の世界

インスタではワンプレートが花盛り♡ でも一口にワンプレートといってもいろいろなものがあるんです。デリスタグラマーの皆さんの素晴らしいワンプレートの世界をご覧ください!


オススメ情報

dummy

人生100年時代 40代からの転職術

業界最多の非公開求人からご希望に沿った求人をご紹介、あなたの転職を成功に導きます。


リクルートエージェント


dummy

母であり妻であり、そして“働く女性”であり。働き続ける女性を応援!

業界最多の非公開求人からご希望に沿った求人をご紹介、あなたの転職を成功に導きます。


リクナビNEXT


最新の投稿


43歳 2つの大きな出会いが待っていた! ライフシフト・ジャパン河野純子さんインタビュー<第二回>【#FocusOn】

43歳 2つの大きな出会いが待っていた! ライフシフト・ジャパン河野純子さんインタビュー<第二回>【#FocusOn】

“ライフシフト”という言葉を聞いたことがありますか? ライフシフト・ジャパンが定義する“ライフシフト”とは“人生の主人公として、100年ライフを楽しむ”こと。ライフシフト・ジャパン 執行役員CMO 河野純子さんにご自身が思う、働くということや人生、ライフシフトの法則についてインタビューした第二回です。


宮本真知のタロット占い【7月22日(月)~7月28日(日)の運気】

宮本真知のタロット占い【7月22日(月)~7月28日(日)の運気】

あなたの心に寄り添いながらそっと背中を押してくれると評判のタロット占い師、宮本真知がお届けする週間タロット占い。直観を信じて…今週のあなたの運気は?


“卵巣年齢”気になりませんか? 自宅で手軽にチェックできる「F check」

“卵巣年齢”気になりませんか? 自宅で手軽にチェックできる「F check」

日本は不妊治療大国だということをご存知でしょうか?「国際生殖補助医療監視委員会(ICMART)」の報告によると、日本の2010年の体外受精実施件数は24万2161件。これは第2位のアメリカの約1.6倍!多くの女性が子どもを望み、不妊治療をしている現実がありますが、不妊治療を取り巻く環境が整備できているとはとても言えない現状です。そんな中、卵巣年齢が自宅でチェックできるという「F check」が発売されプレス発表会が行われたので行ってまいりました!


腹立つ! もう我慢の限界…そんな時におすすめのえほん【心をうるおす大人の絵本 # 10】

腹立つ! もう我慢の限界…そんな時におすすめのえほん【心をうるおす大人の絵本 # 10】

【絵本コーディネーター・東條知美の大人の絵本シリーズ】あーもうイライラする! 我慢の限界! 子どもに友人に同僚に後輩に部下に…腹が立つことありますよね。そんな時、気持ちを落ち着かせてくれる絵本を絵本コーディネーター東條知美さんがピックアップ! 自分の機嫌は自分でとる、そんなオトナになりたいですね。


「立ち呑み 三ぶん」銘酒が540円から!ミッドタウン日比谷で創作割烹料理に舌鼓【中沢文子の女・酒場巡礼#11】

「立ち呑み 三ぶん」銘酒が540円から!ミッドタウン日比谷で創作割烹料理に舌鼓【中沢文子の女・酒場巡礼#11】

ひとり飲み情報♪ 女性がひとりでも安心して入ることができる居酒屋を酒場ライターの中沢文子さんに教えていただく人気連載。11回目は東京ミッドタウン日比谷3Fにある「立ち呑み 三ぶん」。東京ミッドタウン日比谷に立ち飲み屋さんが入っているなんて驚きですが、中沢さん曰く「東京ミッドタウン日比谷は昼のみの聖地」なんだそうです!


友だち追加






人気記事ランキング


>>総合人気ランキング
BramanoliアプリダウンロードバナーPC_news_フッター