水谷さるころさんインタビュー<前半> 三十路駆け込み婚は3年半で終止符 合わない人は合わない事実 【#FocusOn】

水谷さるころさんインタビュー<前半> 三十路駆け込み婚は3年半で終止符 合わない人は合わない事実 【#FocusOn】

イラストレーター・マンガ家・グラフィックデザイナーの水谷さるころさんへインタビュー!一度目の結婚・離婚を経て現在、事実婚の水谷さるころさんに著書『結婚さえできればいいと思っていたけれど』(幻冬舎)、『どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している。』(幻冬舎)を踏まえてご自身の結婚観、人生観についてお話を伺いました。前半です。


現在は事実婚でお子さんもいらっしゃるイラストレーター・マンガ家・グラフィックデザイナーの水谷さるころさん。30歳で一度目の結婚をしたさるころさんは3年半で結婚生活に終止符を打ちます。コミックエッセイ『結婚さえできればいいと思っていたけれど』はご自身が「結婚したい!」と強く望み、「こうありたい!」と願う結婚生活に邁進し心折れ離婚する日々が描かれています。


まさにアラフォー女性なら「あるある…」と共感するエピソードが満載。今回さるころさんに『結婚されできればいいと思っていたけれど』(幻冬舎)と現在の事実婚生活を描いた『どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している。』(幻冬舎)を踏まえインタビューしました。その前半です。

未来を確定させたかった三十路駆け込み婚

――今日はお話を伺うのを楽しみにしていました! 今朝、テレビをつけたらNHKのあさイチで「いろいろな夫婦のカタチ」特集(※)の事実婚代表で出ていらしてビックリしました(笑)

そうなんですよ(笑)見てくださったんですね! どんな風に編集されているかドキドキしてたんですけど…(笑) 水野さん(女優の水野美紀さん)が、「離婚経験がトラウマなんですね」とおっしゃっていて「そうそう」って思いました(笑)

――数年前に比べたら“事実婚”というワードは世の中に出てきているとは思いますが、まだまだ正しく理解されているとは言えない状況です。今回はさるころさんの著書『結婚さえできればいいと思っていたけど』と『どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している』をベースにご自身の経験から考える、結婚や夫婦のカタチなどについてお話を伺えればと思っております。よろしくお願いします。

はい。ありがとうございます。

――まず…女性あるあるだとは思うのですが、30歳を前にして「どうしても結婚したい!」と思うようになったのはなぜなのでしょうか?

私は20歳の頃から一人暮らしをしているのですが、30歳を前にして「誰かと暮らしたいな」と思うようになったんです。それで誰かと暮らすなら結婚しなきゃダメだと思ったんですね。それは両親の影響が大きかったと思います。結婚しない男女が同居するとか許されない感じの家庭だったので。

――ご両親の影響以外に“結婚”というカタチにこだわった理由はありますか?

子どもが欲しいと思っていたので、そうなると結婚だよね、と。当時は色々な結婚のカタチがあるということも知らなかったですし。とにかく人生のパートナーを得て未来を確定させたかった。それが幸せだと思っていたんです。未来を確定された相手と子どもをつくって家族になる。それが私にとって結婚でした。

――パートナーが見つかって、結婚生活をスタートさせるわけですが、その生活に3年半で終止符を打たれます。どうして離婚に至ったのか…という元夫とのコミュニケーションや生活についてはマンガでたっぷり見ていただくとして(笑)いざ「離婚する」と決断するのは勇気のいることだと思いますが、どうして決断できたのでしょうか?

※放送日:2019年4月17日(水)

半年間書き続けた夫への手紙

それがですね、私、半年間くらい、出さない手紙を元夫に向けて書き続けたんです。

――え! 半年間ですか? しかもその手紙は出さない。出さないということは、書くたびに内容が上書きされていく感じですか?

そうです。というのも、なにか上手くいかないことが起こって話し合いをしようとしても元夫とうまく話し合いができなかったんです。

――どういうことでしょうか?

私は気持ちを言葉にするのがうまいんです(笑) 伝えなきゃわからないと思って、不満や要望があればそれを彼に伝えると「そうだね、さるころが正しいね」となって終わる。でも私は、同じことが起きないように問題を解決したいわけで“私が正しい”って終わっちゃうと困るんです。そういうコミュニケーションを続けるうちに、言葉で言ってもその場だけになると感じて、まずは私自身の考えをまとめようと思いました。言って気が済みたいだけなら、手紙に書くだけでいいんです。彼には彼の時間が必要で、すぐ問題の答えが出ないなら、待つ時間を作ろうと。それで“手紙”というカタチで「私が今どんなことを思っているか、どんな家族をつくりたいと思っているか」などを書き始めました。

――なるほど。それが半年間続いたと…

手紙を書いてるうちに、そもそもこの結婚はどういうものだったのか、自分で振り返るんですよね。「仕事も家事も頑張るから結婚して」って私がお願いして結婚したので、いざ家事が大変だとか、仕事がうまくいってないとなってもなかなか向こうに頼れなかった。「自分が言い出したものだし」と。「今こうなっているので、こうしたい」とお願いはしたけど、彼は「うん、わかった」とは言ってくれるものの、特に変化はなくて。彼の変化を待つべきか、それともそもそも無理な設定だったと諦めるか…手紙をアップデートし続けていったある日、迷いなく、完璧に自分の気持ちを書き記した手紙ができあがったんです(笑)


――ついに!

ええ(笑) である夜、「仲良し夫婦のフリしてる。私は世間に嘘をついている」と感じた出来事があって、彼にその手紙を渡したんです。そうしたら、彼がそれを読んで「なるほどね〜」って言ったんですよ(笑)  狼狽するでもなく、悲しそうでもなく。で、翌日「オレは今のままでも幸せだけど、さるころが幸せじゃなきゃしょうがないよね」って言われて、あっさり離婚に至りました。

離婚後の反省の日々のなかで知った“事実婚”

私は「結婚」を甘くみてたんです。まさか結婚したら「養ってもらってるんだからいいでしょう」とギャラを安くされたり、支払いを伸ばされたりするとか想像もしてなくて。結婚したら未来はバラ色だと思っていたのに、突然私のイラストやデザインを「主婦の趣味」みたいに扱う人がいて、衝撃でした。そもそも仕事自体「もうしないんだよね」と勝手に思った人もいたらしくて、年収が3割くらい減ったんです。未来を考えるよりまず、自分の仕事を立て直さなきゃいけなかった。その一貫として“仕事も家事も私が頑張る”結婚を、彼に変えてもらえないかと色々アプローチしたけど難しかった。

――夫婦といっても結局、人間同士のコミュニケーションですもんね…。離婚後は落ち込みましたか?

ものすごい挫折感で反省の日々でした。投稿サイトとかで色んな結婚のカタチや離婚のケースを見まくって他人のトラブルを見ては「自分は甘かった!」って思いました(笑) 世間知らずを痛感しました。私は就職したことがなくて、男女の賃金格差とかも知らなかったんです。でもね、そういう色々な結婚のスタイルを見まくったおかげで日本の結婚制度や結婚というカタチについて勉強することができたんです。その時に“事実婚”についても知りました。今から10年ほど前なので、まだまだ事実婚がメディアに取り上げられることもなかった頃です。

――30歳を前にして結婚したい願望を見事に叶え、3年半で離婚を経験した水谷さるころさん。そこまではよくある話…かもしれませんが、ここからさるころさんは一度目の反省を踏まえ、自分はどういう結婚がしたいのか、どういう人生を送りたいのか、真剣に考えます。インタビュー後半に続きます。※5月17日(金)12時公開予定

文/和氣 恵子、撮影/鈴木 志江菜



水谷さるころさん
1976年1月31日、千葉県柏市生まれ。女子美術短期大学卒業。イラストレーター・マンガ家・グラフィックデザイナー。1999年「コミック・キュー」にてマンガ家デビュー。2008年に旅チャンネルの番組「行くぞ!30日間世界一周」に出演、のちにその道中の顛末が『30日間世界一周!』(全3巻)(イースト・プレス)としてマンガ化される。その他の著作に旅マンガ『35日間世界一周!!』(全5巻)『世界ボンクラ2人旅!』(全2巻)などがある。2016年に自身の結婚、離婚、事実婚で再婚したアラサーの10年を描いた『結婚さえできればいいと思っていたけど』(幻冬舎)を出版。趣味は空手。好きな食べ物は「鶏肉+ゴハン」。

結婚さえできればいいと思っていたけど

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人生に、「結婚」は必ずしも必要じゃないのかも! ? 結婚→離婚→事実婚を経験した著者による、「結婚とは何か」を考える自意識系コミックエッセイ。 「30歳までにぜったい結婚したい! しないと! 」と思って駆け込み三十路婚をした水谷さるころ。 しかし、結婚後の生活は想像していたような素敵ライフには程遠く、そもそも相手が違っていたのでは……と気づき始め、離婚に踏み切ることに。 ただ結婚しただけじゃダメなんだ…自分がどういう人生を送りたいのか考えないと…と離婚反省会を繰り返した後、自分なりの幸せ(=子どもがいるバツ一男性との事実婚)に至るまでの道のりを赤裸々に描いた実録漫画です。

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良好な夫婦関係は、産前産後で9割決まる!夫といがみ合わずに暮らしたい!フェアな子育てのための20のルールとは?共働き夫婦のエッセイ漫画。

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