【#FocusOn】すべては呼吸から『養生思考を身につける』著者:森田愛子さんインタビュー<前半>

【#FocusOn】すべては呼吸から『養生思考を身につける』著者:森田愛子さんインタビュー<前半>

【呼吸整体師 森田愛子さんインタビュー】人間は一日3万回も呼吸を繰り返します。ファスティングは食事をとらない健康法ですが、呼吸を止める健康法はありませんよね。人間は生きている限り呼吸し続けます。“息をひきとる”といいますが、文字通り人間の呼吸が止む時は人間が終わる時です。そこで、ただ漫然と呼吸をするのではなく“意識”して自然に呼吸することの大切さについて『養生思考を身につける』(ワニブックス)の著者、呼吸整体師の森田愛子さんにインタビューしました。前半です。


消極思考になってしまうのは体調が悪いから

――『養生思考を身につける』拝読させていただきました。改めて無意識にしていた呼吸の大切さに気が付かされました。なぜこの本を書こうと思われたのでしょうか?

多くの人はカラダになんらかの不都合を抱えていると思うんです。私のところには毎日多くの患者さんがいらっしゃいますが、カラダのどこかが悪いと皆さん消極思考になっています。

――消極思考というと?

例えば「病気にならいために何をしたらいいか」「嫌われないようにするにはどうしたらいいか」など、マイナス方面の考え方になってしまっているんですね。その考え方自体を否定はしませんが、“何を何回すれば病気にならない”とか“こういう態度でいれば人から絶対嫌われない”などの答えがあるわけではないんです。けれど体調が悪いことでそこに囚われてしまう。それはすごくもったいないなあと思います。

――なるほど…確かに自分自身カラダの調子が悪いとネガティブ思考になってしまうのでよく分かります。体調が悪くて整体に行ったりするとつい、「あと何回通えばよくなりますか?」とか「どんな運動をしたらこういう風にならないですか?」とか聞いてしまったりもします。そして、そんなに努力をしなきゃいけないのか…とか、通うのは面倒だな…と思ってしまいます。

頑張らなくても努力しなくてもカラダは健康になる

そうなんです。ですが、本来、健康になるのって、頑張ることでも努力することでも、大変なことでもないんです。自分のカラダと日々コミュニケーションをとっていれば自然と「あ、今は休まなきゃいけない時だ」とわかるようになります。カラダが休みたいタイミングにきちんと休むことができれば不調を起こすことはありません。

ですが、現代の人は本当に頑張り屋さんで、カラダは「休ませてください、しんどいですー」とアラートを出しているのに「何いってんだ! もっと頑張れ!」と鞭を打ち続ける。もう超ブラック企業ですよ(笑)そんな風に働かされたら誰だって倒れてしまいます。多くの人が自分の大切なカラダに過酷な労働を強いているんです。それにカラダが絶えられなくなり悲鳴を上げて病院や整体などを訪れる…そんな悪循環をもう繰り返して欲しくない、そう思ったのが『養生思考を身につける』を執筆した理由です。

毎日3万回繰り返す呼吸を見直すだけで健康になる

――森田さんは“呼吸整体師”と名乗っていますが、カラダのアラートに気が付くために呼吸が大切だ、というお考えなのですよね?

そうです。健康のためにご飯を食べない日をつくる、と言う人はいますが、健康のために呼吸をしない、と言う人はいないですよね。人は毎日呼吸をし続けているんです。ところで人間が一日でどのくらい呼吸をするかご存知ですか?

――何千回…何万回…

約3万回です。ものすごい数ですよね。それを産まれてから死ぬまで続けるわけです。人は様々な動作を行いながらずっと呼吸し続けています。その一つ一つのアクションの際に自分がどんな呼吸をしているか意識をすることからまずは始めて欲しいと思います。

――パソコンに向かって仕事をしている時に、気が付いたら息が止まっている時があります(笑)

そうです! “息が止まっている”それはダメな状態ですよね。そのままだと死んでしまいます(笑)ですが、息が止まっていると意識することで「ああ、今、自分は自然じゃない状態になっている。自然な呼吸をしなきゃ」と気が付くことができます。呼吸は嘘をつかないんです。感情や感覚はその時々によって変わるし環境によって左右されますが、呼吸は違います。常に自然なフラットな状態の呼吸があって、それ以外の状態になっているとしたらそれは何らかカラダに不調が起こっているということです。なので、呼吸を知れば、今、自分がどんな状態なのか分かります。

――確かに具合が悪い時って深呼吸ができないと思ったことがあります。

体調が悪い時は息が浅く止まりやすくなっていますね。そうなってしまったらもう自分ではどうすることもできません。木に例えたら、枝葉がボーボーに生い茂ってしまって、自分の手で整えることができなくなってしまった状態。そうなると、業者に頼んで不要なものを刈り取ってもらわなければなりません。その前に「不調の芽が出そうだな」と思ったら呼吸とカラダの状態を整えていけば、不調を起こすこともなくなるんです。

――未病の考え方ですよね。わかってはいるけど、“休む”ということは正直なかなか難しいと思います。Bramanoliの読者であるアラフォー女性たちはたくさんの役割を担っていて、とても忙しい日常を過ごしています。

私も子どもがいながらたくさんの患者さんを診ているので、忙しいのはよく分かります。だからこそ、呼吸法を変えるだけで病気にならないというのは一番すぐ出来て時間もとられない健康法なんです。自然な呼吸ができるようになれば、カラダに無理が生じることもないのでわざわざ休まなくても良くなります。

――たしかにそうですね。

体調不良がどういうカタチで表に出るかは人それぞれです。ですが必ず“それまでの過ごし方”があって、カラダに無理をし続けているから不調となって表に出てしまうわけです。

――毎日し続ける呼吸。この質を改善すれば自ずと体調が良くなる。言われてみたらその通りです。後半はなぜ森田さんが呼吸に着目するようになったのか、自然な呼吸をするにはどうしたらいいか、などについてお伝えします。お楽しみに! ※3月16日(土)12時公開予定

文/和氣 恵子、撮影/鈴木 志江菜



森田愛子さん

K-Raku Style代表、呼吸整体師、鍼灸師、ヨガ・インストラクター
2008年、呼吸に重点を置いた渋谷鍼灸理学治療室(K-Raku Style)を開業、そのわかりやすい指導から口コミによって予約がとれないほどの話題に。延べ4万人以上の施術及び指導実績があり、女性の体質改善や出産前後のケアだけでなく幅広い世代の悩みに応え、経営者、俳優、アーティストなど様々な分野でも信頼が厚い。
2013年より取材や監修といったメディア活動を始め、2014年には「深呼吸のまほう」を出版。以後、現在に至るまで六冊の本を出版し、ラジオやTV出演、企業研修や親子向けのワークショップなど呼吸に関する活動を精力的に行なっている。一児の母。

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