【#FocusOn】「不妊治療の経験が人生を豊かにしてくれた」 女優・加藤貴子さんインタビュー<最終回>

【#FocusOn】「不妊治療の経験が人生を豊かにしてくれた」 女優・加藤貴子さんインタビュー<最終回>

42歳から不妊治療を始めて44歳と46歳で出産した女優・加藤貴子さん。インタビュー最終回は「物事を起きた時に“良い”“悪い”で判断しない」というお話です。


人生はらせん階段。同じところを回っているようでちゃんと上がっている

前回の記事はこちらから

私、人生は“らせん階段”だと思うんです。同じ所をグルグルしていて「何も変わってない」っ思えても、しばらくするとちゃんと上に上がっているってことに気がつくことがある。だから積み重ねてきた自分の人生を足かせにして、何かを諦める理由にしたくないなって思うんです。

―それは二度目の不妊治療を決めた時に感じたことですか?

不妊治療を通じて思ったことですね。失敗も含めて経験があるから次へのステップへ進めると思えるし、逆に二の足を踏んでしまうこともある。でも例え立ち往生してしまっても、今までの自分のどんなことも否定せずに受け入れられたら、それが自分の強みになり糧となるんだってことに気が付くことができました。結果、高齢妊活を踏ん張れたんだと思います。

―不妊治療の止め時に悩んでいるアラフォー女性は多いと思います。

無責任なことは言えないですけど…きっと自分で止めるタイミングがわかると思います。ちょうど良いタイミングがそれぞれの夫婦に訪れる。その時がきたらきっとわかる。そう思います。そして、そういう結論をだした時に自分をお互いを裁くようなことなく、労わりあうことができる妊活であって欲しいと思います。

―本当にそうですね…。夫婦で不妊治療を頑張る時に大切なことはなんでしょうか?

「ご主人の理解と寄り添い」です(笑)我が家は夫が私のサンドバッグになってくれました。もちろんお互い様で妻も夫に配慮することも大切ですけど、やっぱり女性が大変ですからね…。ご主人にはぜひ頑張る妻の背中を押すのではなく、隣に立って寄り添い、時には感情の捌け口となって、暴言は流してガス抜きをさせてあげる存在であって欲しいと思います。

この本の中には夫人の当時の気持ちが主人の視点で書かれている「妊活夫が語るページ」というコーナーがあります。“不妊治療をしている男性不妊の夫がどういう気持ちでいるのか”“不妊治療をしているとどういうことが起こるのか”、ということを、男性の視点からも知ることができます

妊活サイトとか不妊治療サイトなどは女性向けのものばかりで、男性が自分たちの悩みを言い合える場所ってあまりないと思うんです。それに男性は人に悩みを相談するのが苦手ですしね…。なので、主人の当時の気持ちや大変だったことなどを知って「自分と同じだ!」とか「自分の家はましだ!」(笑)とか、思ってもらえたら嬉しいなあって思います。

―そう思います! ご主人は本当に穏やかで素敵な方ですよね。「妊娠20カ月でいいじゃない」っていう言葉にはしびれました。

でも、この言葉に救われたから、本当に20か月後に出産できたのかもしれませんね。妊娠できたから良かったですけどね(笑)

―ご主人は絵描きさんなんですよね? どんな絵を描かれるんですか?

この本の挿絵がそうなんです!

―そうなんですか! すっごく繊細で優しくてあったかい絵だと思いました。

ありがとうございます! でもこういう挿絵の仕事は初めてなんですよ。普段はアクリル絵の具で描いています。

―そちらの絵もぜひ見てみたいです。最後に不妊治療と出産を通じて加藤貴子さんが一番感じたことを教えてください。

これ、よく聞かれるんですけど…本当に難しいです(笑)

……うーん……

私にとって不妊治療は人生を豊かにしてくれるものでした。子宝に恵まれたことだけでなく、不妊治療をしたことで始まったことがたくさんあります。こうやって今、お会いできていることも不妊治療をしたことがきっかけですし、講演をするのだって、本を出すのだって不妊治療をしていなかったらあり得なかったことです。

そして私は授かって出産できたけれど、もしも授からなかったとしても不妊治療は人生を豊かにしてくれたとも思っています。不妊治療を始めた当時は、“授からなかったら豊かな人生は歩めない”って思っていました。でも何をもって“豊かな人生”というのか? それを治療期間で起こった事、出逢った方から教えてもらいました。

そして、起きた出来事をその場で「良いコト・悪いコト」に振り分けずに受け入れる。人生はまだまだ長いです。これから何があるか分かりません。でも不妊治療を通じていろんな体験をして、いろんな感情にのみこまれて、たくさん気付かせてもらった私は、これから人生を豊かにしていく糧を授かったと思います。

文/和氣恵子


加藤 貴子 女優
アイドルグループのメンバーとしてデビュー。TBSの昼ドラマ愛の劇場の「温泉へ行こう」シリーズのヒロインを演じ人気者に。
2013年結婚。2014年第一子、2017年第二子を出産。2018年3月に自身の妊活体験をまとめた『大人の授かりBOOK』(ワニブックス)を出版。


42歳で、「子どもがほしい」と踏み込んだ不妊治療の世界。男性不妊、流産、不育症――。起こった全てを「〇」に変えるための、心の処方箋。
不妊治療を経て、44歳、46歳で出産した、女優・加藤貴子が伝えたい、妊活クライシスにならないための「小さな習慣」。



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