【#FocusOn】42歳で不妊治療スタート 44歳、46歳で2度の出産 女優・加藤貴子さんインタビュー<第一回>

【#FocusOn】42歳で不妊治療スタート 44歳、46歳で2度の出産 女優・加藤貴子さんインタビュー<第一回>

昼ドラ『温泉へ行こう』に主演し人気を博した女優の加藤貴子さん。42歳から不妊治療を始め44歳と46歳で出産し、現在2人の男の子のママです。その妊活体験をまとめた『大人の授かりBOOK』(ワニブックス)が出版されました。今回は本に書かれていないアレコレもふくめて加藤さんに根掘り葉掘り聞いてきました。その第一回目です。


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卵子が老化するなんて知らなかった!

―42歳で不妊治療を始められたと聞いて本当に驚きました!それまで治療しようとは思わなかったのでしょうか?

それが…私、卵子が老化するって知らなかったんです。34歳から婦人科検診を1年に2回、受けていて、病気にならないようには気をつけていたんです。それでホルモン値が正常で子宮や卵巣に問題がなくて、健康だったら自然に妊娠するって思ってたんですよね。本当に“のんき”でした。診てくれていたドクターからも特に何も言われなかったですし…でもドクターにとってみたら子どもを望んでいるのなら、年齢を重ねたら卵子が老化するなんて常識で、知らないなんて思ってもないですよね(笑)

―もしかしたらそうかもしれないですね。

私、婦人科の先生って3つの分野に分かれると思うんです。女性特有の疾患を治療する先生と出産を手助けしてくれる先生、そして不妊治療をしてくれる妊活専門の先生。それぞれ知識はあるけど専門分野が違うから、自分のところにきた目的以外の事は診療時間も限られていますし、病気でないかぎり質問がなければ基本的に言いません。それを卵子が老化すると知った時に痛感しました。

―本に書かれていましたが堤幸彦監督が不妊治療のドクターを紹介してくれたそうですね。

はい。堤幸彦監督と役者仲間が集まって話をしていた時、私がなかなか子宝に恵まれないことが話題にのぼって、「もう40歳過ぎてるのになに悠長なこと言ってる!」って(笑)その仲間で舞台を予定していたこともあって、「早く産まないと!」ってなったんです。その流れから堤監督の高校の同級生が不妊クリニックの先生だったので、紹介してもらいました。そこで現実を突きつけられました。主治医の神野先生に「僕の経験上、42歳を過ぎたら卵子は3か月で4歳年を取るくらい老化のスピードが増します」って言われたんです!

―え! 3か月で4歳年を取るんですか⁉ 老化するのは知っていましたが、そんな速度だとは…驚きです。

ほんとですよね。37歳から老化が始まって、42歳になったらまたグンとそのスピードが上がる…。それで、無知だった自分自身に腹が立ちました。主人も「子どもは授かりもんだから」なんて言っていたので、その現実を知って驚いたと思います。

ご主人の男性不妊が発覚!精子の運動率は10%さらに5%まで減少…

色々な考え方があると思いますが、神野先生は、今までタイミング法を試した40歳からの不妊治療は、人工授精のステップを省いて体外受精から始める、っていう先生なんです。理由はさっき言ったように、どんどん卵子が老化してしまうから時間との闘いなわけです。それで体外受精するのに夫の精子を調べたら、男性不妊だったんです! 精子の運動率は10%…それがのちに5%まで下がっちゃうんですけど…。それまで妊活していて、生理がくると主人に「ごめんね。早く帰ってきてもらったのに」なんて言ってたんですけど、妊娠しない原因の半分はあなただったんですか!って(笑)

―ご主人ショックだったでしょうね…

いや! それが違うんです。私もねショックだろうなって思ってたんです。だからそっとしておこう、それについては触れないようにしよう、って思ってたんです。で、今回、本を書くにあたって初めて聞いてみたんです。「あの時どんなことを思ってたの?」って。そしたら「ただビックリした」って(笑)ショックを受けてると思って、気遣っていたのにビックリしてただけだったんですよー。それでね、私、改めて思ったんです。苦しい妊活を一緒に乗り越えて主人のことはなんでも分かってる、分かり合えてるって思ってたけど大間違いだなって。おごってたなって。だって、32歳の時から付き合っている主人の気持ちを結局4年間も勘違いして過ごしてきたんですよ。だからね、やっぱり“わかっているはず”“わかっているだろう”は絶対ダメで、ちゃんと伝えることが大切なんだって思いました。これも妊活をしたことで知ることができた大切な教訓です。

―妊活は女性にとってすごく体に負担がかかることで、大変なことです。加藤さんは覚悟をもって妊活に臨まれたと思うのですが、ご主人の方はいかがだったんでしょうか?

うーん。不妊クリニックへ行く前は「貴子が欲しいなら欲しい…」とかその程度で。なんか子どもができるってことが漠然としすぎていてわからなかったみたいですよ。だから「は?なにそれ?私が欲しいから欲しいって、それじゃあ意欲的には欲しくないわけ?」って、この温度差で喧嘩したこともありました(笑)でもね、すごいんですよ。1人目が産まれたとたん「さあ2人目の妊活をしよう!」って(笑)ずいぶん変わりましたよ。

大変な思いをして一人目を出産。さらに二人目の妊活へ

―それも驚きました。3度の流産など辛い経験をしてやっと出産をして、さらに子育てもしなきゃいけないのに、また2人目に挑戦しようと思う気持ちが本当にすごいなあって。

主人も私も姉妹がいてすごく仲が良いんですね。お互い今でも助け合っているし。だからやっぱり兄弟はつくってあげたかった。それに、私たちは高齢出産だし長男を一人にしたくないっていう気持ちがすごく強かったんです。

―40代特有のホルモンバランスの崩れもあるなか、出産をするとさらに女性ホルモンが急降下して体調が悪くなりますよね…本当にすごい覚悟だと思います。

私、42歳を過ぎた時から「あー今日は体調いい!」っていう日は一日もないですよ(笑)でもね、年齢に囚われずに考えてみたんです「もし私が若かったらどうするだろう?」って。そうしたら迷わずトライするなって思ったんです。それを年齢のせいにして、トライしないのはやっぱり後悔するなって。それで頑張ることにしました。

でもね、私、一人目の出産後、手の骨が曲がっちゃったんですよ!

―え⁉ 骨が曲がるって…どういうことですか?

産後、開いた骨盤を閉じるためにカラダ全体がギューっと絞られていくんですよね。人によるみたいなんですけど、私はその閉じていく過程で身体全体の関節が締めつけられて手首の骨が曲がっちゃったんです(笑)もう痛くて痛くて…一時は手がまったく動かなくなっちゃって。なにが大変かって、オムツが替えられないんです。さらに抱っこするから腱鞘炎にもなるし…。でもそんな時に、先輩ママさんたちがね、「大丈夫!授乳が終わったら落ち着くから」と、いろいろ教えてくれたんです。

ある先輩ママさんが「子どもはあっという間に大きくなっちゃうのよ。今しかできないことを楽しめるか楽しめないかはあなた次第!楽しもうと思えば楽しめる!」って言ってくれたんです。それでね、「あーそういえば色んな経験してきたけど、どんなに大変なことも一生続いてはいないなあ」って思ったんです。それで「今を楽しもう!」って強く思えるようになりました。高齢出産のいいところってそういうところかもしれないですね。友人たちが、ママとして大先輩になるから、色んなお話が耳に入ってくるんです。

―卵子の老化を知らず妊活を始めてみたらご主人が男性不妊…さらに辛い3度の流産を経て、一人目の男の子を出産した加藤貴子さん。第二回に続きます。

文/和氣恵子


加藤 貴子 女優
アイドルグループのメンバーとしてデビュー。TBSの昼ドラマ愛の劇場の「温泉へ行こう」シリーズのヒロインを演じ人気者に。
2013年結婚。2014年第一子、2017年第二子を出産。2018年3月に自身の妊活体験をまとめた『大人の授かりBOOK』(ワニブックス)を出版。


42歳で、「子どもがほしい」と踏み込んだ不妊治療の世界。男性不妊、流産、不育症――。起こった全てを「〇」に変えるための、心の処方箋。
不妊治療を経て、44歳、46歳で出産した、女優・加藤貴子が伝えたい、妊活クライシスにならないための「小さな習慣」。

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