【#FocusOn】豪華女優陣勢揃い!映画『食べる女』出演・壇蜜さんインタビュー/後半

【#FocusOn】豪華女優陣勢揃い!映画『食べる女』出演・壇蜜さんインタビュー/後半

豪華女優陣の共演も話題の『食べる女』。夫に不倫の末、別居されシングルマザーとして生きるツヤコを演じた壇蜜さんに夫婦の在り方やセックスレス問題についてお話を伺ったインタビューの後半をお楽しみください。


インタビュー前半はこちらから

「セックスレス=不幸」と煽ることは危険だと思います

―『食べる女』では多様な女性の性に関する価値観が描かれています。今、日本はセックスレスが社会問題にもなっていますが、壇蜜さんはどうしてセックスレスになってしまうと思いますか?

それはそれぞれのご夫婦の間で様々な理由があると思います。ですが、そもそものお話になってしまうのですが、性的な悦びだけが女性の悦びではないですよね。もし仮にセックスレスの果てに念願のセックスをしたとして、そこに愛を感じるのでしょうか? 義務になっていただけで、目標を達成しただけのような状態にならないでしょうか?

―なるほど…たしかにセックスレスを解消したからといって、愛や喜びを感じられなければ虚しいだけですね…。

ええ。セックスレスをセックスで解消することが目的になってしまうのはどうかなあと思います。ましてや浮気などで満たすことを優先するのではなくて、本当に自分がしたいこと、幸せだと感じることは何なのか、ということを探してみることからまず始めるべきではないでしょうか。もちろん、セックスを喜びとして“したい”と思っているのなら、それはその人の幸せのカタチですからいいと思います。

―映画のなかでツヤコはミドリの提案もあり、トン子の家に家族で下宿することになりますね。それもまた、ツヤコが本来の自分に立ち返って幸せを追求した結果なのでしょうね。

そうですね。ツヤコはトン子との生活でどんどん自分を取り戻していって、ちゃんと幸せを見つけていくのだと思います。セックスレス問題に関していえば、メディアの責任も大きいと思います。「セックスレス=不幸」だから、それをどうにしかして解消しなければいけない、という図式をつくりすぎていると思うんです。そもそも、もしもそうだとしたら、パートナーがいない独身の人たちは全員不幸なのでしょうか? 逆に頻繁にセックスをしている人は必ず幸せなのでしょうか?私はそうは思いません。その人にもきっと不幸な部分がある。生きる喜びはそれぞれみんな違います。「セックスレス=不幸」という刷り込みに振り回されずに自分自身の幸せを探してほしいなと思います。

食欲も性欲も満たしたいと思う人が満たしたい時に満たせばいいんです

―大勢の人の意見が正しいとする風潮は日本は特に強いと思います。みんながそうだからって自分もそうじゃなきゃいけないわけはないんですよね。

そうですよね。みんながみんな食欲があって食べることが好きなわけじゃないですし。食べることが苦痛という人だっているかもしれませんよね。

―壇蜜さんのエッセイ、『たべたいの』にもそういった一文がありましたね。「食べることが好きかと聞かれると困る。生活するための手段、一環なので好きか嫌いかで答えられない」と。

はい。みんながみんなその行為を欲していて好きなわけはないんですよね。だから自分自身の感覚を大切にして欲しいです。セックスに関しても食事に関しても頻度も度合いも様々でまったく欲しない人が異常なわけではないはずです。「私は満たされていない」と感じた時に「みんなはどうなんだろう?」と調べることは本当に危険だと思います。食欲だって性欲だって満たしたい時に満たしたい人が満たせばいいんです。

―映画では最後のシーンでそれぞれの女性たちがひとりで美味しそうにたまごかけご飯を食べているのが印象的でした。まさに今、壇蜜さんがおっしゃったことですね。

みんなで食べる食事は本当に美味しいと思います。ですが、ひとりで本当に食べたいと思うものを好きな時間に食べること。これは最高の贅沢であり、自分らしさであり、自由だと思います。

セックスレスだって言っておけば変に嫉妬されなくてすみますよ(笑)

―映画の中の女性たちはそれぞれの“性”と“食”に一生懸命向き合っていましたね。

性的な接触が好きな人もいれば、久々に結ばれる人もいる、かたやトン子はセックスには頼らずに生きている…。映画の中には性的マイノリティの方も登場しています。セックスに関する距離感は本当にみんなそれぞれです。そういう多様なセックス観、恋愛観を感じてもらえたらと思います。

―友達同士でもリアルなセックス観や恋愛観をマウンティングし合わずに話すことってなかなかできないですものね。

そうですよね。自分の性的なことをリアルに話すことはなかなかできないですよね。そもそも表にだしてどうどうと話すことじゃないし…。それに他人と比べてセックスレスだからって落ち込むんじゃなくて、お金があって家族がいて雨風しのげる家があるなら十分幸せだって感じて欲しいですね(笑)それにですよ、セックスレスだって言っておけば妬まれなくてすみますよ

―え!どういうことですか?

「あの家セックスレスなのね。うちは月一でセックスしてるわ。弾んでないわね。私より不幸ね」って(笑)

―なるほど(笑)

不幸だと思われた方がいいですよ。「お金貸してくれー」とか「ホームパーティひらいて」とか面倒くさいこと言われなくてすみますから(笑)

―さすが壇蜜さんです(笑)斬新です。

縛りや抑圧がなくなった時、女性は本当に幸せになれるのでしょうか

―映画のなかでも差別的な扱いを受ける女性が描かれていますが、今、世界中で女性差別問題について声が上がっています。特に日本は男女格差(ジェンダーギャップ)が大きいとも言われています。壇蜜さんはそんな現状についてどう思われますか?

こんなことを言ったらフェミニストの方からお叱りを受けるかもしれませんが…私は、女性は抑圧されているからこそ、自分が生きている実感を得る部分が少なからずあるのではないかって思います。例えば、小さい時に女だからという理由で男の子同士の遊びに入れてもらえない、係につかせてもらえないなどの経験をした女性は多いと思います。そんな時、「本当はやれる」って心の中で思っていますよね。その「本当はやれる」って思う部分が自分自身のエネルギーになると思うんです。そういう縛りや抑圧がすべて取り払われた時に本当に幸せを感じられるのかなって。男性と全く同じことをして、同じような態度をとることにエネルギーを注ぐより、そのエネルギーの出し方を変えてしたたかに生きている女性の方がモテそうですし(笑)

―なるほど(笑)それはそうかもしれませんね。男性にとって、女性が自分たちと全く同じことをして、同じような態度でいられたら、そこに魅力を感じるのかどうか…といえば、そうではないかもしれない。

ええ。もちろん女性は男性のために生きているわけではありませんが…。でも男女が共存して生きていくこの世界で、そういうエネルギーの出し方は実は女性にとってなかなかしんどいんじゃないかなって。別ルートで賢く生きる術を身に着けることも女性としての強さなのではないかなとも思います。

『食べる女』はいわゆる“幸せになりましたとさ。めでたしめでたし”のおとぎ話ではありません

―今日はアラフォー世代であるBramanoli読者の関心の高い話題について、たっぷりお話いただきまして本当にありがとうございました!最後に、『食べる女』の見どころについてお聞かせください。

Bramanoliの読者の方々自身がそうだと思いますが、今を生きる女性たちは多様性に富んでいます。映画のなかには様々な職業の環境も考え方も違う女性たちが出てきます。自分に近しい人が出てきて思わず感情移入してしまう人も多いのではないかと思います。映画のなかの女性たちは最後のシーンで幸せな笑顔を浮かべていますが、一点の曇りもない幸福を手に入れたわけじゃないんです。愛に傷ついて必死に立ち直っている最中なんです。先ほどお話にも出ましたが、ひとりでそれぞれのスタイルでたまごかけご飯を食べて、ひとりで幸せを噛みしめて、また明日頑張ろう!って生きている人生の途中なんです。急に幸せになんかなれません!(笑)なので、どうぞ人生の真っただ中でもがいて頑張っている女性たちを観に劇場に足を運んでください。今日はありがとうございました。

―素晴らしいお話ありがとうございました!

タレント
壇 蜜さん

1980年12月3日生まれ、秋田県出身。多彩な経歴を経た後、グラビアモデルとして芸能活動をはじめ、現在はバラエティ、情報番組などへのテレビ出演からラジオや雑誌などでの執筆活動までも行う。女優としても幅広いジャンルで活躍し、「アラサーちゃん 無修正」(14),「ホリデイラブ」(18)、などのテレビドラマや、『サンブンノイチ』(14)、『関ヶ原』(17)、『星めぐりの町』(18)などの映画作品に出演する。

『食べる女』

【あらすじ】
とある東京の古びた日本家屋の一軒家、通称“モチの家”。家の主は雑文筆家であり、古書店を営む・敦子(トン子)。女主人はおいしい料理を作って、迷える女たちを迎え入れる。男をよせつけない書籍編集者、いけない魅力をふりまくごはんやの女将、2児の母であり夫と別居中のパーツモデル、ぬるい彼に物足りないドラマ制作会社AP、求められると断れない古着セレクトショップ定員、料理ができないあまり夫に逃げられた主婦、BARの手伝いをしながら愛をつらぬくタフな女・・・。今日も、人生に貪欲旺盛な女たちの心と体を満たす、おいしくて、楽しい宴が始まる。

【キャスト】
小泉今日子、沢尻エリカ、前田敦子、広瀬アリス、山田優、壇蜜、シャーロット・ケイト・フォックス、鈴木京香
ユースケ・サンタマリア、池内博之、勝地涼、小池徹平、笠原秀幸、間宮祥太朗、遠藤史也、RYO(ORANGE RANGE)、PANTA(頭脳警察)、真木蔵人

原作本:筒井ともみ『食べる女 決定版』(新潮文庫・8月末刊行予定)
(C)2018「食べる女」倶楽部

おいしい女になろう。おいしい男を育てよう。 2018年9月下旬公開

今夜も、女たちの心と体を満たす、おいしくて楽しい宴が始まる。



本サイトに記載する情報には充分に注意を払っておりますが、この記事の情報及びこの情報を用いて行う利用者の判断について、完全性、正確性、有益性、特定目的への適合性、その他一切について責任を負うものではありません。この記事の情報を用いて行う行動や、判断・決定は、ご自身の責任において行っていただきますようお願い致します。

この記事のライター

Bramanoli編集部 総合アカウントです。皆様へのお知らせやキャンペーン、ライター募集などの情報を発信していきます。

関連する投稿


『オトナの保健室』著 性に正面から取り組む 朝日新聞「女子組」取材班インタビュー<後半>

『オトナの保健室』著 性に正面から取り組む 朝日新聞「女子組」取材班インタビュー<後半>

大手新聞の夕刊に“セックスレス”や“不倫”の文字が並ぶ…性に対してオープンになりつつある今でも少しの驚きをもって読み進める朝日新聞の「オトナの保健室」企画。記者の皆さんは朝日新聞という大手メディアのなかでどんな想いをもって、この企画に取り組んでいるのか伺いました。その後半です。


朝日新聞 女子組「オトナの保健室」取材班に突撃インタビュー<前半>

朝日新聞 女子組「オトナの保健室」取材班に突撃インタビュー<前半>

朝日新聞夕刊に月に一回掲載になる「オトナの保健室」という企画をご存知でしょうか? 先日、企画をまとめた一冊の本が発売になりました。そこには2015年4月にスタートしたオトナの保健室に寄せられた読者の赤裸々な想いが詰まっていました。日本を代表する大手新聞の夕刊にこんなことを掲載していいんだ…という衝撃が走り、どうしても記者の方々にお話を伺いたくなり、インタビューを申し込みました。その前半です。


【#FocusOn】『〈女子力〉革命』刊行記念 萱野稔人×ジェーン・スー対談「人生100年時代の女子の生き方」イベントレポート

【#FocusOn】『〈女子力〉革命』刊行記念 萱野稔人×ジェーン・スー対談「人生100年時代の女子の生き方」イベントレポート

人生100年時代と言われている今、従来通りの人生モデルが通用しなくなりつつあります。そんな時代をどう生きればいいのか? という問題に津田塾大学・萱野稔人教授と学生たちが真正面から向き合って対策を練ったものをまとめたのが『〈女子力〉革命――人生100年時代を生きぬくために』(東京書籍)です。刊行を記念して萱野稔人教授と作詞家でコラムリスト、ラジオパーソナリティのジェーン・スーさんの対談が行われるということで行ってまいりました。


セックスレスは悪い事? 「良いセックスレス」と「良くないセックスレス」【幸せ夫婦コミュニケーション術 #88】

セックスレスは悪い事? 「良いセックスレス」と「良くないセックスレス」【幸せ夫婦コミュニケーション術 #88】

「セックスレス」と聞くと、どうしても「夫婦の間に溝がある」「夫婦仲が悪い」のようなイメージを持ってしまいがちですが、そもそもセックスが必要ない、という夫婦もいます。お互いが精神的に自立していて、セックスがなくても愛情を確かに確認できているなら、それは「良いセックスレス」ということになるのではないでしょうか。まずは自分たちの状態について考えてみましょう。


「結婚」と「性欲」は別腹 『オンナの天秤』で測るのは無理【すずね所長のオトナ夫婦の寝室事情#22】

「結婚」と「性欲」は別腹 『オンナの天秤』で測るのは無理【すずね所長のオトナ夫婦の寝室事情#22】

結婚しない=セックスしない、ではもちろんありませんが、それ以上に深い意味がありそうです!夫婦仲相談所所長の三松真由美先生に教えていただきましょう。


オススメ情報

業界最多の非公開求人からご希望に沿った求人をご紹介、あなたの転職を成功に導きます。



業界最多の非公開求人からご希望に沿った求人をご紹介、あなたの転職を成功に導きます。



最新の投稿


まるで他人事 妊活に協力しない夫…【夫婦問題お悩み相談室 #29】

まるで他人事 妊活に協力しない夫…【夫婦問題お悩み相談室 #29】

夫婦問題カウンセリングのご相談の中で、多くを占めているのが「妊活」に関する悩みです。金銭面、体力面、精神面で負担が大きく、一人で抱えるにはとても重たい妊活問題。今回は、そんなケースに直面している妻からの相談です。


35歳過ぎて婚活するなら「一生独身」の覚悟を持て【菊乃流 アラフォー本気の婚活術 #34】

35歳過ぎて婚活するなら「一生独身」の覚悟を持て【菊乃流 アラフォー本気の婚活術 #34】

30~34歳の独身女性を10人集めたら、5年後までにそのうち3人が結婚しているという統計があります。では、35~39歳の独身女性を10人集めたら、5年後にそのうち結婚しているのはどれぐらいいると思いますか? 正解は1人です! アラサー気分で婚活しているなら要注意。アラフォー婚活の心構えをお伝えします。


宮本真知のタロット占い【12月10日(月)~12月16日(日)の運気】

宮本真知のタロット占い【12月10日(月)~12月16日(日)の運気】

あなたの心に寄り添いながらそっと背中を押してくれると評判のタロット占い師、宮本真知がお届けする週間タロット占い。直観を信じて…今週のあなたの運気は?


【ユニクロ】プレミアムラムクルーネックセーター ラム素材がめちゃくちゃ気持ちい♡

【ユニクロ】プレミアムラムクルーネックセーター ラム素材がめちゃくちゃ気持ちい♡

ユニクロのプレミアムラムクルーネックセーターはもうチェックしましたか? ラム素材で肌触りが最高♡カラーも豊富ですので、好きなカラーをチョイスすることができます! 今年は断然ダボッとサイズがおすすめ。


【#FocusOn】「頭に思い描いたことが実現するのは脳科学的に立証されています」医学博士 山下あきこさんインタビュー<第四回>

【#FocusOn】「頭に思い描いたことが実現するのは脳科学的に立証されています」医学博士 山下あきこさんインタビュー<第四回>

怒りの感情はコントロールできるし、怒りの原因は自分にある、ということを医学博士の山下あきこ先生に前回教えていただきました。今回は頭に思い描いたことは実現する、と言うお話です。なんとも嬉しいような恐ろしいような…インタビュー第四回目です。








人気記事ランキング


>>総合人気ランキング