「苦手な人・嫌いな人」の克服方法とは? 【“心のマナー”メソッド#02】

「苦手な人・嫌いな人」の克服方法とは? 【“心のマナー”メソッド#02】

苦手な人、嫌いな人とコミュニケーションを取らなければいけない時、ちょっと憂鬱な気分になりますよね…。でもそんな時、心のマナーをもって接すればちょっと楽になるかもしれません。そんな心のマナーのポイントを国際基準マナー講師 大網理紗さんに教えていただきます。


苦手な人、嫌いな人に歩み寄る勇気を持つ

私は現在の仕事をする前、世界の王室や皇室、政府要人といったVIPの方々の接遇をしてきました。VIPというと自分とは関係ないすごい人の様に思ってしまうかもしれませんよね。ですが、VIP接遇の部署に配属された初日、支配人から

「VIPはVery Important Personの略。つまりとても大切な人という意味。自分が相手を大切だと思えば、その瞬間からその人はもうVIPなのだ」

と言われました。つまり、“自分が相手に対してどう思うかが、人間関係に大きく影響を与える”という意味です。私たちは苦手な人をつい避けようとしがちです。しかし、自分から近づく努力をしてみることが大切です。例えば、自分から挨拶してみるとか、出張や旅行でちょっとしたお土産を買って渡してみるとか。そんな風に歩み寄る勇気が大切なのです。

尊敬できなくても尊重する

私が教えている「国際基準マナー」に「相手の国や地方の文化や宗教、慣習を尊重する」という心得があります。 例えば、日本にはチップの習慣はありませんが、欧米などチップの習慣がある国へ行った時には私たち日本人もそれに合わせてチップを支払います。

それと同じように、自分と合わない、受け入れられないものに対しても、尊重するという気持ちが大切だと思います。私の好きな本『いのちのかぞえかた』 小山薫堂 著 (千倉書房)によると、私たちは生涯5万人もの人に出会いますが、その内名前を覚えるのは3000人、さらに顔と名前を一致させられるのは 300人。そして友達と呼べる人はたった30人。親友ともなると3人だそうです。

私たちは一生のうちに、たくさんの人と出会いすれ違っていきますが、本当の意味でご縁のある人はごくわずかだということです。そういう意味で、大好きな人でも大嫌いな人でも、今こうして一緒に過ごせることはとても意味のあることなのではないでしょうか。

まず嫌いな相手でも認めてみるところから、はじめてみるといいと思います。

キーワードは「尊敬できなくても尊重する」ということです。

どんな人にも平等に接する秘訣は○○○

私は学生時代ずっと児童養護施設でボランティアをしていました。そこで、すべての子どもたちに自分の子どもと同じように、分け隔てなく大きな愛情を注ぐ女性職員の方と出会って感動しました。私もすべての人に平等に対等に接することができる愛情深い女性にいつかなれたらいいなと思いますが、それはすぐにできることではないなと感じています。

私は「一般社団法人100年先のこどもたちへ」という団体を設立し、代表理事として活動していますが設立のきっかけは、子どもを出産した直後、大量出血で危篤になったことです。 その際に母から、私の祖母が出産したときは戦時中だったこと、東京は空襲で危ないからと疎開していた先の農家の2階で出産したことを聞きました。

現在私は何の問題もなく、健康で元気に過ごしていますが、もし私が祖母と同じような状況で出産していたら死んでしまっていたんだなと思ったら、少し大げさかもしれませんが、この100年の間に会ったことのないたくさんの人達が、日本を平和にして環境を整え、医療を発展させてきてくれたおかげで、私は今生きることができているんだと思いました。実際、統計的に見ても、100年前は10万人中400人の妊婦さんが亡くなっていたそうですが、現在は3人まで下がっているそうです。

毎日の忙しさに追われていると、どうしても目の前のことしか見えなくなり考えられなくなってしまいますが、もっと大きく広い視野を持つことがとても大切だと思います。短いスパンで物事を見るのでなく、長い目で先を見つめてみることで、深い愛情を持ってすべての人に接することができる人間に近づいていけるのではないかと思います。

嫌な経験も財産として誰かのために役立てようという意識

たとえば仕事でも「良い職場」と思える環境に出会える人は本当に幸せなことで、普段の生活の中に、合わない人や苦手な人がいるのは当たり前だと思います。ただ人間は社会に出ると学校や仕事、子どものためになど、どうしても関わらないといけない、うまく立ち回らないといけない場面にたくさん出会います。

自分でどれだけ気をつけていても、人と人が関わると揉め事は避けて通れないものです。特に女性の多い環境では、人間関係のトラブルが起こりがちです。私自身も、今までさまざまな職場で働いてきて、ストレスで重い胃炎になったり蕁麻疹が出てしまったこともあります。

どうしても嫌なら頑張りすぎないことも大切です。ただ大変な思いをする経験をしたとき、愚痴や不満を言って終わらせるのではなく「いつか友人や後輩たちに“こうしたらいいよ”と教えてあげられるようになろう」と思うことです。そうすればあなたが経験したその嫌な思いも誰かの役に立てる日がくるのです。そう考えるととても素晴らしいですよね。大切なのは、「その経験を財産として誰かのために役立てること」だと思います。

どうぞ、嫌いな人苦手な人がいるということを負い目に感じるのではなく、その経験すらも自分の人生を豊かにする一つだと考えて日々を過ごしてみてくださいね。

リサ・コミュニケーションズ代表 大網理紗



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この記事のライター

話し方&国際基準マナーのスクールRiSA Communicationsを設立。国際基準マナー講師。

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