夫を「フラリーマン」にさせないためにできること【幸せ夫婦コミュニケーション術 #53】

夫を「フラリーマン」にさせないためにできること【幸せ夫婦コミュニケーション術 #53】

先月、NHKのニュース番組で取り上げられ話題になった、仕事が終わっても真っ直ぐ家に帰らない「フラリーマン」。彼らは家の中に居場所がないと感じることで帰宅を拒みます。帰ってこない夫を受け入れてしまうと、お互いに不満や寂しさを抱えたまま、夫婦の間にも溝が生まれます。「フラリーマン」を避けるために何ができるのか、お話します。


家事は「手伝う」ものじゃない

番組では、仕事が終わって家に帰れるにも関わらず、カフェに寄ってコーヒーを飲んだり公園で本を読んだり、バッティングセンターで遊ぶ夫の姿が取り上げられていました。共働きの妻は帰宅後家事をやっています。

どうして帰らないのか、理由は「まだご飯ができてないと言われる」「家事を手伝っても下手だと言われる」等、ネガティブなものでした。しかも、妻には内緒です。男性は、「自分が家事を手伝っても妻の負担を増やすだけだから」と言っていましたが、「家事は手伝うもの」という感覚を持っているのが、放送後のインターネットでは批判の対象になりました。

同じ家に住み、同じように仕事をしているなら、家事の負担は平等であるはずです。「文句を言われるから」と手を出さないでいるのは、妻からすれば腹が立つでしょう。ですが、男性にとっては、そんな妻の態度こそが帰宅を拒む原因になっているのです。

帰っても居場所がない夫

男性は、妻がご飯の用意をしているからその間に洗濯物をたたんでも、「下手だね」と言われてうまくいかない、と話していました。最初からやる気がないのではなく、自分のしたことを否定されるから、それが「妻の負担を増やす」という結果になるのです。

帰宅したのに、妻から返ってくる言葉が「まだご飯できてない」だったら、どんな気持ちがするでしょうか。「帰ってくるな」と感じてしまえば、誰だって足が鈍ります。帰宅を歓迎されないのは、とても寂しいことです。

家事をしたくても妻の満足は得られず、帰ることも拒否される。これでは、夫は家にいても自分の居場所がありません。番組に登場した妻は、夫の寄り道を認めていました。「8時か9時くらいに帰ってくれればちょうど良い」と話していましたが、それは早い時間に帰宅されても嬉しくない、と言っていることと同じです。

こんな妻の態度が、夫を「フラリーマン」にします。早く帰って妻に渋い顔をされるくらいなら、どこかで時間を潰して家で過ごす時間を減らそうとするのは当然のことですよね。居心地が悪いんですから。家事を自分の仕事にさせてくれない妻に対して、距離を取るしかないのです。

コミュニケーション不足を解消することで負担が減る

会社で疲れて帰っても、家で食事の支度や洗濯物などの新しい「仕事」がある。夫が手を出してくれるけど、下手だし二度手間になるとストレスだから、いっそ何もしてくれないほうが楽。妻にもこんな気持ちがあります。

ですが、たたんでくれた洗濯物を「下手だね」で済ませてしまっては、それ以上夫は何もできなくなります。自分の負担も変わりません。その場で「こうして欲しい」と伝える余裕がなかったら後で改めて口にすることができれば、夫もまたチャレンジする気になります。

夫も同じ家に住む家族なら、家事は分担が基本です。夫を拒否してしまえば自分のやることが増えるだけでなく、夫の意思を受け入れないことになります。「手伝う」意識ではなく「するもの」と思うのは、それを認めてくれる妻、家族がいるからです。

コミュニケーションを諦めずに、ふたりで上手なやり方を考えていくこと。それが、お互いの負担を減らす一番の近道です。

「ひとりの時間」はあらかじめ伝える

番組の中で、妻は「自分もひとりの時間が欲しいから遅く帰ってくれていい」と言っていました。夫の寄り道を認めるのはそれも原因です。確かに、夫婦であってもお互い自由に過ごす時間は大切ですが、問題なのはその気持ちを伝えないこと。妻は夫の帰宅が遅い理由を「うすうす勘づいてはいたけど」と話していましたが、放置するのは夫の寂しさまで無視することになります。

ひとりの時間を持ちたいときは、あらかじめ伝えること。妻がゆっくり家で過ごしたいなら、「ご飯は8時にするから、それまで外で過ごしてもらってもいい?」と話しておけば、夫は拒絶感を持たずに外で自由に過ごせます。「まだご飯できてない」だと何時に帰れば良いタイミングなのかもわかりません。

「フラリーマン」になるのは、コミュニケーションが足りないことで夫が家庭に疎外感を持ち、家事にも関わることをやめてしまうからです。家事がふたりで負うべき負担なら、拒否ではなく工夫を提案していけば、片方だけで完結させるのを避けられます。

家はふたりの居場所です。早く帰りたいと思うのは、その後の家事もストレスなくこなせる安心感があるから。笑顔で「ただいま」と「おかえり」が言えるように、普段から会話する時間を大切に過ごしてくださいね。

幸せ夫婦コラムニスト ひろた かおり



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この記事のライター

「自分の人生は自分で決める」がモットー。難病の自分を支えてくれた夫との生活が幸せに続くように、と強く心に誓い日々を生きる。

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