まずは冷静になる
夫の浮気がわかったら、妻がとる道は二つあります。離婚するか、そのまま夫婦を続けるかです。どちらにせよ大変な選択ですが、気をつけたいのは頭に血が上った状態で夫に詰め寄ると話がこじれてしまうこと。浮気がバレたショックを受ければ、夫の方も冷静な判断ができなくなります。なので、まずは気持ちを落ち着けて今後のことを考える時間を持ちましょう。
もしひとりがつらいときは、信頼できる友人に相談することも良い方法です。怒りや悲しみは視野を狭めてしまうので、信用のある第三者の意見は物事を現実的に考える手助けになります。ほかにも行政の電話相談や離婚カウンセラーに相談するなど、ひとりで思いつめないようにしましょう。
確定でないなら証拠を集める

確実な浮気の証拠がある場合は別として、グレーゾーンのまま夫に「浮気したでしょ!」などと問い詰めるのは避けます。もし違っていた場合は夫を深く傷つけることになるし、証拠を掴まれていないことがわかれば、ずる賢い夫ならよりいっそう言動に注意を払うようになるでしょう。浮気が確定でない場合は、まず証拠を集めるのが先。もしなければそれで良いし、あれば次の手を打ちやすくなります。
こちらにバレていないと思っていると、思わぬところで油断が出るのが浮気です。スマホの通話履歴やLINE、お財布に入っているレシートなどは日常触れるものなのでうっかり処分を忘れることも多く、機会を見てチェックしてみましょう。
夫に話すのは気持ちが決まってから
夫の浮気が確定だとして、今後のことについて話すならあなたの気持ちが決まってからにしましょう。離婚するなら、慰謝料や財産分与のこともあるし、関係を再構築するにしても夫の浮気を放置しておくわけにはいきません。
この場合、ふたりで話し合うような形より妻がすでに決断を下した状態で打ち明ける方が話は進みます。妻の気持ちが揺れているとわかれば、何とかなると思った夫は泣き落としにかかったり嘘をついたりと、自分を守ろうとする可能性があります。夫婦関係を続けると決めたとしても、「あなたが浮気をして悲しいしつらいけど、離婚はしたくない」と潔い態度を見せることで、夫も向き合わざるをえなくなるのですね。
「これからどうするの?」と夫に決断を委ねるのではなく、自分はこうしたいという意思を見せることが重要です。もしどうしても気持ちが決まらないときは、それを打ち明けるなら「あなたの浮気を知ったけど、どうすれば良いかわからない。でも、すごく悲しいしこのままじゃダメだと思っている」と、ショックを受けていること、何とかしたいと思っていることは確実に伝えます。
別居は頭を冷やす良い機会

夫の浮気がわかったとき、筆者がおすすめしたいのは別居という方法です。同じ家にいればどうしても相手を意識してしまい、冷静な感情を保つことが難しくなります。浮気は夫婦の信頼を根本から破壊する重大な過失。それを夫にもう一度理解してもらうためにも、また今後冷静に話し合うためにも、一度物理的な距離をとることは有効です。
夫にしてみても、浮気が知られたバツの悪い状態では一緒にいてもまともに過ごせないでしょう。浮気相手とも話し合ってもらう必要があります。もちろん、悪いのは浮気をした側です。臆せず「頭を冷やすために出ていって欲しい」と提案してみてください。
夫が頑として出ていくことを拒む場合は、「ご両親に相談する」と言うのも良い手です。事態を進めるためには、とにかく今のままではダメなのだということを夫にわかってもらう必要があります。また、それだけこちらは本気で今後のことを考えているというアピールにもなります。
やり直すなら、信頼の再構築を考える
セックスレスから浮気に走った場合、「お前が相手をしないから悪いんだ」と口にする男性は大勢います。ですが、セックスレスは夫婦ふたりの問題。浮気に走る前に、妻と向き合うチャンスはあったはずです。もし自分が拒んだことがセックスレスの原因だとしても、浮気をさせたなどと罪悪感を持つ必要はありません。
それよりも、夫婦関係をやり直すならそのようにお互いが心を開いていないことに焦点を当てるべきです。単純にセックスレスを解消すれば良いのではなく、不満やストレスを打ち明けられる、ふたりで何とかしようと努力できるような信頼関係の再構築が浮気の防止には何より重要なこと。浮気相手と縁を切ってもらうことは当然ですが、改めてふたりの関係を見つめ直す時間をしっかりと持つことも忘れてはいけません。
幸せ夫婦コラムニスト ひろた かおり
「自分の人生は自分で決める」がモットー。難病の自分を支えてくれた夫との生活が幸せに続くように、と強く心に誓い日々を生きる。